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ここからインターン②
こんにちは🌞 ここからです。
昨日に引き続き本日も、インターン生がここからの出来事をお知らせします🖐
宿泊体験したときの出来事を中心にここからでのインターンで学んだこと、そして自身と同じく就職を控えた学生さんたちや、不登校支援に興味がある人たちに向けて伝えたいと思ったことををまとめてくれました✏
2回目は同じく京都文教大学3回生の吉田愛実さんです。
さてどんなことを書いてくれているでしょうか?
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インターンを受けるまで
インターンと聞くと、就活だ。
働く=しんどいのがわかってしまう…。大学3回で特にやりたいことがなかったので焦っていたこともありマイナスなイメージを持っていました。
インターンは就活をする上で欠かせないことであると認識していたので内容の中身よりは受け入れてくれるならどこでも行く!という気持ちが強かったです。
初めての説明会は緊張でした。知らない駅に降りて車で何もない道を約40分。たどり着いた先は古民家カフェでした。何もないけど、何もないからこそ大自然が味わえる場所でした。
大きいピザ窯でのピザ焼き体験、大自然で育った食材を使った絶品の料理、あたたかい地元の方々との出会い、初めて来たとは思えない落ち着いた雰囲気などに癒され私はこのインターンを受けたいと決意しました。
余呉で学んだこと
私が余呉に始めて行ったのは約半年前。
はじめは余呉にある「cococafe simple~心風流~」を多くの人に知ってもらうためのイベント企画、参加からはじまりました。「cococafe simple~心風流~」とは大自然あふれる古民家カフェで、余呉駅から車で約10分の距離にあります。
なによりのこだわりはお水で硬度15㎎/L程度の超軟水です。お水がおいしいとお米も美味しいですし、コーヒーも美味しいです。
木之元で行われたジャパン・コーヒー・フェスティバルでは、シンプルからコーヒーを出店したところ2日間で150杯のコーヒーを提供した成果があります。シンプルの料理、デザート、ドリンク全てが絶品です。
ですが課題点もあります。大自然の山奥にあること。一度で満足してしまう。宣伝効果が薄い。という課題解決に向けSNSを利用した広報の取り組み、宣伝に力をいれました。余呉やシンプルのカフェについて知らない外部の学生目線からの視点と内部の視点を組み合わせることで今までにない新しいものを生みだすことができたのではないかと感じました。
内部の人からすると当たり前と感じることが外部の人からすると新鮮であるのは新しい発見につながりました。
はごろもフェスティバルというイベントを行った際ステンシルトートバックとピザ窯でピザを焼く企画を皆で一から考え取り組み無事に成功しました。
企画を一から考えることの難しさ、当日起きそうな問題点を予測し事前に備えること、お客さんの立場になって考えることは二つのイベントを通じて同じインターン生や内部の方々、そしてお客様からも学ぶことができました。
ここからってどんな場所
「ここから」とは不登校児童支援生徒のための寄宿制自立支援施設です。
平成18年6月に余呉町の廃校の木造校舎を借り受け不登校児童生徒のために自立支援の活動を始めました。いじめや不登校などの問題に悩む子供たちが余呉の自然と木造校舎のあたたかなぬくもりの中で心と身体を休ませて様々な体験を通し自立心を養い元気と自信を取り戻していくための場所です。
現在に至るまでに重い問題を抱え不登校に悩んでいた約90名の生徒が卒業し進学・就職とそれぞれの道に進んでいます。
2泊3日の宿泊体験
余呉の朝と夜はとても寒く、家から持参したカイロが全く機能してくれませんでした。
朝は7時半までに身支度を完璧にしてキッチンに集合します。ご飯は必ずみんなで作ります。おかずも数種類と豊富で必ず野菜が入っているので健康的なものばかりです。なにより近所の畑の方が持ってきてくださった食材がとても大きくて驚きました。
料理は誰一人サボる人がおらず、皆何をやらなければいけないか周りを見て行動します。私は最初棒のように立つことしかできませんでしたが、だんだん周りの生徒の方々の動き見て行動できるようになりました。
2泊3日で感じたのはキッチンにいる時間が長かったことです。朝、昼、夜の3食に加えてお菓子作りをしたので常に料理していると感じました。
お菓子作りはプリンを作りました。プリンはノーマルとかぼちゃの2種類あり、私は難易度の高いかぼちゃプリンを選びました。かぼちゃを切るところからスタートし、私がかぼちゃを切り終わっている頃にはノーマルの方のプリンは完成されていました。かぼちゃを切って沸騰させそこからペーストにして液体をこして約15分蒸して完成という流れです。鍋を焦がすまでプリンを蒸してしまいましたが味は美味しかったです。
一から作るのは大変でしたが貴重な体験が出来て満足しました。次の日の朝「シンプル」で働いている生徒さんが私の作ったかぼちゃプリンを食べて「おいしい」と言ってくださりとても嬉しかったです。作業をしていると時間が経つのが早く感じました。もう昼ご飯を作る時間かと時計をみて驚くことが多々ありました。約10人分の料理を毎食作っていたので調理にも時間がかかりますが、人数が多いと片付けは早く感じました。
皿洗いはじゃんけんで負けた人がやります。インターン生だからと優遇されることはありません。
これは仲間に入れてもらっている証拠だと感じ、とても嬉しかったです。みんな料理は手慣れたものでした。
恥ずかしながらだし巻き玉子を任された時全く分かりませんでしたが女子生徒にマンツーマンでレクチャーを受けたら私にも作ることが出来ました。油を毎回ちゃんと引くこと。最初は弱火にして煙が出てきたら火を消して余熱で通すこと。もう少し卵の流す量を少なくしたら上手く巻けると的確なアドバイスを貰いました。
最終日の朝自力で作ったら最初作った時より下手くそでした。上手く出来るように家で練習します。
大自然ならではの魅力をたくさん感じられました。何もない道をサイクリングするのは快適でした。
信号がないのでスイスイ前に進めたり空が綺麗で秋は紅葉が見られたりして寒かったですが、風当たりが気持ちよかったです。
車の通りや対向する人が少なかったので安心して楽しくサイクリングが出来ました。
夜は星が見られました。写真では分かりにくいですが実際に見るとたくさんの星を見ることが出来ました。
これも大自然の余呉だから見れる景色です。
集団生活をして気付いたこと
集団生活をするのは少し息苦しい部分があるのでは無いかと感じました。自分の時間が取れないとしんどいと感じるのではないかと不安でした。
実際に生活して一人の時間はありませんでしたが決してストレスに感じることは無かったです。
それはここからにいる先生方や生徒の皆さんがとても優しい方だったということが大前提にあります。
食器の場所、掃除道具の場所、料理の作り方など皆丁寧に教えてくれました。
一人でいる時間も大切かもしれないけど誰かとコミュニケーションをとる時間の方が自分のためであるとこの2泊3日の宿泊体験で感じることができました。
料理を作る時間などの決められた時間の厳守、お風呂は順番で一時間以内に済ませること、洗面所は長時間使わない、物を置くにしても自分のパーソナルスペースの範囲で置くこと。
常に譲り合いの精神で、集団で生活する上で欠かせないことだと学びました。ルールを守ることは当たり前のことではあるけど常に心掛ける意識は家で生活していると薄れていました。集団生活をしたことでこのような点は強化することが出来たと感じています。
ここからで働いている先生方に密着して
私の職員室のイメージは入れる場所が限られていて、入ることさえも緊張するような場所でしたが「ここから」の職員室は生徒が出入り自由でトランプやジェンガなどで生徒と先生が一緒になって遊んだりすることができ、とても楽しい場所でした。
先生方の行動を観察していて気付いたのが、生徒と先生同士の態度が同じで常に素でいるように見えました。
それは先生自身も意識しているところであり先生と生徒の関係の中には必ず上下関係が生まれます。
なのでその距離を埋めるために生徒に対して媚びを売るわけでもなく、ありのままの姿を見せることで「こんな大人もいるよ」ということを生徒に伝えています。
私からすると先生、生徒と見えていても、先生自身は先生と思っておらず、親でも友達でもない。親戚くらいのおせっかいなおばちゃんのような意識で、上からでもなく下からでもないような立場を心掛けているのだと言います。
距離を詰めすぎるわけでもなく離しすぎるのでもなく絶妙な距離感を保つために様々なことを意識して生徒と向き合っていることが先生とお話をして理解することができました。それは生徒に対して指示をしている際に「ごはんよそってもらっていい?ありがとう」というセリフから上からでもないし下からでもない言い方をしていると感じられました。
先生がありのままの姿で生徒と接しているのは、こんな大人がいるんだったら相談してもいいかなって思ってもらうためだと言います。
スイッチのオンオフはあるけれど楽しむときは全力で楽しむ、その姿を見て健やかに人生を謳歌してもらえるなら良い。一人で人生を乗り切ってほしいからといって、ほったらかしにしすぎず、かといって寄り添い続けるわけでもなく生徒とのほどよい距離感を保つためにこのようなことを意識して生徒と向き合っていることが分かりました。
また理事長先生と二人でお話をさせてもらう機会があり感じたことは、理事長先生に限らず「ここから」にいる先生方は明るくて話しやすい印象を持っていました。
理事長先生含む先生方は皆オンオフのスイッチがあることを知りました。大学生である私に理事長先生は本音を話してくださりました。
理事長先生はカウンセラーであり、生徒の親御さんとお話をしています。
「人の話を聞くのが仕事だと当たりまえの様に聞く側の立場になる。本当は話したいのに。」とおっしゃっていました。人はイメージや仕事柄で偏見をもたれてしまいますが、人の内面を知ることはとても大事です。
理事長先生は疲れや怒りを顔にださないために編み物や自分の好きなことをして心を落ち着かせています。
「人に辛い顔を見せないために、楽しいことに変えて忘れる。また二人きりで話をするとき面と向かってだと緊張するけど、こうして編み物すると作業しながらだから緊張しないし不思議と本音で話すことができる。」という言葉を聞いて確かに全然緊張してないという事に気づきました。
これは先生も生徒に対して生徒を切り替えさせるために、「話をするなら楽しい話をしよう。その話は聞いてる側も楽しくないし話しているのも楽しくない」という怒り方をしていました。
出来るだけ先生は怒りたくないけど、なぜ怒っているかわかってもらうために本気で生徒にぶつかっていると言います。
「ここから」の先生方は辛いことは楽しい方向性に変えようとします。楽しい方向性に持ち込みたいなら怒らなかったらいい。生徒がやりたくないことをやらせなかったらいい。というわけではなくやりたくないことを楽しくやってもらえるようにするにはどうすればいいか。
どのようにして伝えれば生徒は理解してくれるか。怒り方や伝え方は先生方も模索中で、先生同士夜中まで話し合う日もあります。常に生徒と向き合うことで一日が過ぎてしまいます。家族でもなく先生でもなく友達でもない存在であるからこそ向き合い方は難しいと思います。
自然体でいることや怒ることは決して冷たくしているわけではなく「ここから」で働いている先生方ならではの教育であると考えられました。
まとめ
年齢、育ってきた環境、考え方は先生と生徒で異なります。集団で生活するにあたりぶつかることも少なくはありません。
「ここから」は学校ではあるけど先生が生徒に教育するというよりは、生徒が自分で見て学ぶということの方が強いと感じられました。生徒がやっている料理に対して手伝うことや教えることはしません。集団生活をしていると自分の中の役割が見いだせてきます。
特に料理は役割がはっきりしています。その様子を見て間違った行動や考え方をしている生徒には怒ります。社会に出た時にその行動や考え方をしていると苦労してしまわないように「ここから」で学び社会に出た時に自立できるように先生方は教育しているのだと考えらえました。
子供と接する仕事をしたいと思っている人へ
私が2泊3日で見たもの、感じたことをありのままお伝えしました。生徒との向き合い方や教育の仕方特に怒るということは体力を使いますし、生徒によったら怒って理解してくれるわけでもありません。
教育方法に正解はないので、自分なりの教育方針は見出していくしかありません。「ここから」は先生も日々悩み模索して生徒と一緒に生き方を学んでいます。
難しいと思うことを難しいと考えるのではなく、余呉の自然に癒されつつ料理やアクティビティなどの遊びを通して学ぶのがここから流です。何事も一緒に楽しんでくれる、真摯に向き合ってくれる、ダメなことは怒ってくれるのは、子供と接する上で持っておくと良い関係性が作れるのではないかと思います。
先生にならないと先生の立場を知ることはできません。ここからで先生方に密着しいつもよりいい風にみせようとするのではなく、飾らずありのままでいて下さったからこそ、楽しいと感じる事や難しいと感じることを率直に知ることが出来ました。
子供と接する仕事に興味を持っている方はぜひここからにきて皆さんが思う子供に対する教育の仕方や生徒が思う理想の大人について考えるきっかけになってほしいと思います。
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いかがでしたか?
前回の山田さんは臨場感たっぷりにここからの出来事を報告してくれましたが、今回の吉田さんは自分が感じたこと考えたことを伝えることにより力を入れてくれました✏
2泊3日という短期間でしたが、「なぜ職員は子どもたちはこういう風に接するのだろう?」という視点をもちながら過ごし、さらには自分なりに答えを出すところまで深められているのが素晴らしいと思います。👏
同じ期間、場所で過ごして、見聞きしたことは同じ二人なのに、伝えたいと思うことが違ってくるのがとても面白いですね🎵
スタッフとしても、お二人がここからのいろんな魅力が発信してくれて、とても嬉しいです😆
ここからで学んだことを、今後の学生生活や就職、仕事にぜひとも生かしてくれれば幸いです!
また遊びにきてくださいね👣 半年間ありがとうございました🐜